政府の巧妙なサラリーマン増税
-6月の給与明細で住民税(地方税)の増税を確認しましょう!-

 統一地方自治体選挙が終了しました。道府県議・政令市議選に象徴されるとおり、民主党は大きく躍進しました。絶大なるご支援をいただいた皆様に深く感謝申し上げます。
 さて、3月に成立した平成19年度予算は、先の総選挙で「サラリーマン増税はしない」と自民党マニフェストでうたいながら、国民との約束を破棄して強行した「定率減税の廃止※」による増税を前提に組まれています。
※定率減税:所得税については税額の20%相当(25万円を限度)が、個人住民税では税額の15%相当(4万円を限度)が控除されるという制度。 1999年に景気対策のために恒久的減税として導入された制度で、その後の税制改正により2006年(平成18年)分は、所得税については税額の10%相当(12万5千円を限度)、個人住民税では税額の7.5%相当(2万円を限度)が控除されることになり、従来より軽減率が半減され、2007年(平成19年)以降廃止となった。
 この増税の影響が6月に顕著に現れることをご理解いただきたいと思います。小泉政権下、地方自治体の自主性を高める「三位一体改革」で、国税である所得税のうち、約3兆円分を減らし、地方税である住民税を約3兆円増やすことを決め、今年の1月から実施されています。各人の所得税、住民税を合わせた負担額は、税源移譲の前後で変わらない仕組みとなっています。
 しかし、税率変更が適用される時期が所得税は今年の1月から、住民税は今年の6月からと異なるため、今年1〜5月は所得税の減税が先行することになります。(下表)これに上述した定率減税の廃止(増税)が加わります。6月には税源移譲に伴う住民税の負担増と、定率減税廃止による負担増の影響が同時に出ることになり、昨年の12月以前と比べ、「増税」となることを是非給与明細を見比べ、政府の巧妙な増税を認識いただきたいと思います。
 年金保険料の引き上げをはじめ、これ以上、サラリーマンへの負担の押し付けをさせないよう、引き続き国会での論戦に全力で取り組むとともに、夏の参議院選挙での与野党逆転に向けて邁進してまいります。

 
給与所得者の所得税・住民税負担の変化
(単位:円、月額)
年収 税金 (ア)昨年
12月まで
(イ)今年
1〜5月
(ウ)6月以降
  昨年12月までとの差
(ウ)−(ア)
今年1-5月との差
(ウ)-(イ)
300万円 所得税 0 0 0 0 0
住民税 700 700 800 +100 +100
700 700 800 +100 +100
500万円 所得税 5,050 2,800 2,800 ▲2,250 0
住民税 5,900 5,900 11,300 +5,400 +5,400
10,950 8,700 14,100 +3,150 +5,400
700万円 所得税 12,880 7,160 7,160 ▲5,720 0
住民税 15,100 15,100 24,500 +9,400 +9,400
27,980 22,260 31,660 +3,680 +9,400
1000万円 所得税 26,380 21,190 21,190 ▲5,190 0
住民税 35,200 35,200 45,000 +9,800 +9,800
61,580 56,390 66,190 +4,610 +9,800
出展:総務省試算、賞与は除外、夫婦こども2人世帯のケース