日本の海洋権益と「中国による東シナ海での天然ガス開発問題」及び 憲法前文・第9条等について委員会等で質疑・主張を行なう  

 去る11月2日経済産業委員会にて、新潟県中越地震・東シナ海天然ガス開発問題について中川経済産業大臣を中心に質疑、また、11月10日憲法調査会においては、会派を代表して憲法前文・9条を中心に考え方を述べましたので、そのポイントについて紹介いたします。

質疑の冒頭、新潟の中越地震について、支援物資や電気・ガスなどのライフライン復旧の前提条件となる交通網の早期復旧と現行の被災者生活支援法では認められていない「住居本体部分の費用」に対しても国の支援が受けられるように見直すべきと、被災地の声を代表して強く政府に求めました。


■東シナ海天然ガス開発について(経済産業委員会)
東シナ海における天然ガス開発の問題とは、現在日本と中国との間で境界が未確定の中で、中国が海底資源(天然ガス・石油)の探査・開発をすすめており、その海底資源が、日本が主張する日中中間線の日本側にある海底資源まで、中国に採掘されてしまう可能性があるということが問題となっています。しかも、その中間線よりも日本側の海底資源の方が、埋蔵量が多いと推定されています。この問題の根底には、双方の排他的経済水域(EEZ、通常は海岸線から二百カイリ)のとらえ方の違いがあります。中国は海洋法条約の解釈を用い、中国の大陸棚は沖縄トラフまで続いていることから大陸棚全域が中国のEEZという主張で、大陸棚自然延長論といわれます。一方、日本は日中間の東シナ海は四百カイリ未満のため、両国沿岸線から等距離にある中間線で分けるのが公平であると、妥協案として中間線を主張しています。(右図参照)
こうした中、中国は日本が主張する中間線に近いところで、平湖ガス田、春暁ガス田と開発を進め、更に新たに中間線よりも日本側区域に鉱区を設定したという情報がある中、10月25日に日中実務者協議が開催されましたが、中国側からは何の情報提供もなく、ほとんど成果も得られませんでした。
 
このような問題・政府の対応に対し、11月2日に開催されました経済産業委員会において、中川経済産業大臣をはじめ政府に対し、問題を糾すとともに、主張を行いましたので、その要点を以下に記します。
 
まず、東シナ海天然ガス開発問題については、中国が12隻・韓国が4隻保有する海洋調査船を日本は所有しておらず、海底資源情報を持ち合わせていないこと、また、これまで中国との関係に配慮し、民間4社から出されているガス田の鉱業権申請について40年余りも許可・不許可の処分を留保している日本政府の対応について糾しました。
 
一方、中国側から、共同開発を行う提案がなされていることに関して、これは、排他的経済水域(EEZ)の問題、あるいは尖閣諸島の領有権にも影響を及ぼすという意味からも、由々しき問題であること、特に尖閣諸島の領有権については、日本固有の領土であるということを、はっきり踏まえて取り組む必要があると糾すと共に、こうした問題には、国民の理解と後押しが必要不可欠であることを、政府に対し強く主張しました。
 
更に、これらの問題は、日本の資源という権益を侵すだけではなく、シーレーンへも影響を及ぼす等の安全保障の問題にもつながるということにも言及しました。実際、11月10日には中国の原子力潜水艦が、潜航したまま沖縄県の宮古島付近で日本領海内に侵入するという、日本の領海を侵犯した事件が発生しました。中国は近年、海洋資源獲得や有事をにらみ、潜水艦を含む戦力増強をすすめ、活動範囲を太平洋方面にまで広げている事実からも、日本の権益・安全保障の面から、看過できない問題であります。最後に、こうした重要な問題に対し、経済産業省という1つの省庁だけではなく、内閣を挙げて取り組むべきと、強く主張しました。
 


■憲法前文・第9条について(憲法調査会)

民主党が掲げる「創憲」は、立憲政治を立て直し、「法の支配」が確立された社会を創りだすことにその大きな狙いがあります。未来に向かって新しい憲法のあり方を考え、積極的に構想していくという意味での「創憲」が求められています。
 
私は、以下の3点を中心に、会派を代表して意見を述べました。
1. 憲法の中に国連の集団安全保障活動を明確に位置付けること。国連安保理若しくは国連総会の決議による正統性を有する集団安全保障活動には、これに関与できることを明確にし、地球規模の脅威と国際人権保障のために日本が責任を持ってその役割を果たすことを鮮明にすること。
2. 国連憲章上の制約された自衛権について三つの要件を明記すること。
(1) 緊急やむを得ない場合に限ること。つまり、他の手段をもっては対処し得ない国家的脅威を受けた場合に限定すること。
(2) 国連の集団安全保障活動が作動するまでの間の活動であること。
(3) その活動の展開に際してはこれを国連に報告すること。
3. 武力の行使については最大限抑制的であることの宣言を書き入れること。国連主導の下の集団安全保障行動であっても自衛権の行使であっても、武力の行使は強い抑制的姿勢の下に置かれるべき。我が国の安全保障活動は、この姿勢を基本として、集団安全保障への参画と専守防衛を明示した自衛権の行使に徹するものとすべき。
 
今や憲法は、国民の日常生活や現実生活とは遠いところに置かれています。どのように立派な法であっても、それが不断に守られ、生かされるのでなければ、国の枠組みや在り方を規制する基本法としての役割は果たせません。憲法の形骸化、空洞化に歯止めをかけ、世界の潮流、時代の流れに対応し得る新しい憲法をつくることが重要と主張しました。
 






(11月中旬記)