目的が不明確な平成14年度補正予算編

 当初「経済国会」として臨んだ臨時国会ですが、経済政策に関連する具体的な法案は、ペイオフ実施の2年延期や中小企業金融などがわずかに審議されただけです。補正予算や不良債権処理の加速、デフレ対策等の法案は来年の通常国会に先送りされており、「経済国会」は看板倒れに終わり、国民の期待に全く応えていません。

後手にまわる補正予算
先月、政府・与党が6兆円規模の平成14年度補正予算案の大枠を固めました。その財源のうち5兆円程度が新たな国債発行(借金)を必要とします。補正予算の大きな理由は、景気低迷により約2兆円の税収不足が発生することと、不良債権処理加速とデフレ進行歯止めに向けたセーフティネット拡充と経済対策です。株価が8000円台にまで落ち込み、一部大手銀行の株価は半値になるなど、実態経済はかなり深刻な状態です。小泉首相の補正予算編成指示は遅すぎたと言えます。後手に回れば回るほど国民に対するそのツケは大きくなり、税収不足の2兆円も経済失政のツケと言えます。

実効性ある経済政策を求めていく

小泉首相が指示した補正予算編成方針は、「経済・社会構造の変革に備えたセーフティネットの構築」と「構造改革推進型の公共投資の促進」ですが、内容的には問題があります。雇用面の対策では、新たに雇用すればその企業に助成金を支払う従来型と同じ発想で、補助金要件を新たに追加したにすぎません。先行き不透明な中、企業は助成金目当てに人を雇うほどの余力はなく、空振りに終わった過去の対策と同じで効果は期待できません。また、公共投資では、“構造改革推進型”と謳っていますが、実態はその大半が従来型の公共事業で看板の架け替えに終わる懸念があります。 先月、民主党は「経済再生プラン」にて、あるべき経済政策をとりまとめました。補正予算については一刻も早く今臨時国会で成立させるべきですが、その内容や財源については政府・与党とは異なります。財源は安易に借金に求めるのではなく、平成14年度予算の組み替えにより緊急性・重要度の高い政策を優先すべきと考えています。 経済再生に向けた喫緊の課題は、不良債権処理と思い切った減税の実施です。不良債権処理は、大手行に厳格な資産査定と十分な引当を行わせ、必要があれば公的資金も投入し、金融機能の正常化を図る必要があります。減税では、消費者に対しては、住宅や自動車などのローン利子控除制度の創設、企業の競争力強化に向けては、法人税減税をはじめ、研究開発や設備投資などの思い切った政策減税を早急に実施すべきです。小泉内閣に対して、真に実効性のある経済政策を行うよう国会内外で強く求めてまいります。


(11月中旬記)