後退した平成15年度予算概算要求基準

 1月21日に開会した長い国会(42日間の会期延長)が7月末に閉会しました。先の国会は、当初「景気回復策」と「構造改革の具体策」が中心課題でしたが、ふたを開けると「政治とカネ・不祥事」のスキャンダルばかりがクローズアップされ、終盤には健保法改悪法案が強行採決されるなど、国政に携わるものとして不本意な国会に終わりました。

予算にみる小泉改革の後退
 8月7日の閣議で、平成15年度(来年度)予算の概算要求基準が了解されました。概算要求基準は、8月末に締め切る各省庁の予算要求に際し、予算の性格付けについて政府の方針を統一させるものです。今回の概算要求基準を昨年度と比べると「国債発行額(借金)30兆円以下」や「5兆円を従来分野から削減し、2兆円を重点分野へ」といった思い切った明快な方針が示されていません。国債発行額については、「30兆円からの乖離をできる限り小さくするよう努める」とし、公共投資関係費についても当初10%削減の意向を塩川財相が示していましたが、結果的には与党に迎合し3%削減となりました。予算の重点配分も昨年のような数値目標がなくなったことで、メリハリをつけることが難しくなり、効率化が図られるか疑問です。地方への財源移譲についても不明確なままになっており、明らかに財政面での改革意欲が後退しています。また、国と地方を合わせて700兆円に迫る借金を考えると財政規律の保持と財政健全化のビジョンを明確にしておかなければなりません。
 8月の月例経済報告では、世界経済に不透明感が強まっている要因として「株安」「ドル安」「心理面の悪化」を挙げましたが、いずれも震源は米国で、わが国の輸出をテコにした国内生産・設備投資の増加という外需頼みの景気回復がシナリオどおりに行かなくなる懸念もあります。財政と景気への配慮の両立を図る中で、今後、法人税の減税など税制の扱いも焦点となり、その内容と規模について早急に詰めていく必要があります。

この7月におかげさまで議員活動満10年を迎えることができました。これまでの皆様のご支援に対しまして心よりお礼申しあげます。同じく7月に、民主党の参院幹事長に再任され、もう1年続投することになりました。また、9月23日には、民主党の代表選挙が行われ、新体制で次の臨時国会に臨むことになります。思いを新たに政権交代に向けて、諸課題に全力で取り組んでまいります。


(8月中旬記)