政と官のあり方について考える

 政治に対する世間の関心は、「政と官、政治とカネ」にまつわる疑惑に集中しています。国会では、予算案や各法案についてもしっかり議論しているのですが、政策論議が追いやられ、数々の疑惑や不祥事がクローズアップされるマスコミ報道の現状は、政治に携わる一員として誠に残念でなりません。一刻も早くこのような状況を克服していかなければなりません。

政と官の不正常な関係が政策を歪める
 「政と官」の問題は、鈴木議員と外務省の問題では、外務省自らが調査報告書で「異常な関係」と認め、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)問題でも調査検討委員会の報告で、官僚と族議員との関係が「政策決定の不透明性を助長した」と厳しく批判しています。このように相次いで政と官の関係についてその問題が指摘されています。小泉首相は、昨年の総裁選で「特定の利益を代表する自民党的なものを壊す」といって支持を集めましたが、自民党の改革、政治の構造改革においても、なかなかリーダーシップを発揮しきれていません。

事前審査制の問題
 これは、特定の議員と役所の問題ではなく、システムの問題だと思います。もともと事前審査制は、官僚主導の独善的な政策の横行にストップをかけ、党(与党)が関係したほうがよいということで、政治主導を大義名分として1962年から慣行的に導入されたものですが、いわゆる政・官・業の癒着の温床となってきました。また、制度的にも内閣とは別 に「与党」という本来何の権限もなく、責任も問われない権力機構が存在し、2つのところで意思決定がなされていることは問題です。事前審査制により、与党から見れば、国会に提出される予算案や法案は既に党として事前に了解・賛成しているため、国会は単に法案を通 すだけの場にすぎず、国会審議形骸化の一因ともなっています。

内閣主導のシステムに
 与党議員が票とカネのために行政サイドに圧力をかけ、予算配分や政策・制度を一部の業界や団体のために歪める余地をなくしながら、政治主導を発揮できる政策決定システムを確立していくことが必要です。そのためには、事前審査制を廃止し、与党の有力者は、内閣に入り内閣として政策を出し、国民に対して責任を負うシステムにすべきで、そのようにすれば、政策決定過程で族議員が介入する余地を減らせるはずです。もちろん、議員個々人が役人に不当な圧力をかけられないような仕組みも同時に考えていかなければなりません。民主党もプロジェクトチームを作り、どういうシステムが最も有効に機能するか鋭意検討中で、早い段階で提言してまいります。

(4月中旬記)