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改革断行予算とは言い難い平成14年度予算案
開会中の通常国会前半は、小泉内閣が初めて予算編成を行った「平成14年度予算案」(下表参照)の審議が中心となります。小泉首相は、予算編成の基本方針として「国債発行額(国の借金)30兆円以下」と「旧来分野から5兆円を削減する一方重点分野に2兆円を再配分する」とし、予算配分を大胆にシフトすることで経済構造の転換を図ろうとしましたが、そのいずれもが中途半端な内容に終わりました。
<隠れ借金―財政の透明化が後退>
小泉首相が新規国債発行額30兆円枠にこだわり続けた結果、随所に「隠れ借金」に依存し、実質30兆円超えを糊塗する苦肉の策が見られます。例えば、国の一般会計から地方交付税特別会計に繰り入れるべき額を1兆円圧縮したため、地方交付税特別会計はその1兆円不足分を民間から借り入れるという玉突き借金が発生したり、外国為替資金特別会計の剰余金は、本来、翌年度に繰り入れる制度にもかかわらず、1500億円を当年度中(平成14年度)に先取りするなどで、少なくとも約1.5兆円が結果的には後年度負担となります。「隠れ借金」は、国庫の中だけでやりくりするいわば「裏ルート」のため、資金の流れが見えにくくなります。きちんと無駄
な歳出を見直したうえで、デフレを克服し、経済再生やセーフティネットに資するものなら、その必要性を誠実に説明し、国債発行という目に見える形で国民の理解を求めるべきだと思います。
<予算のメリハリに課題>
「5兆円を削減し、2兆円を重点分野に再配分」についてもその内容を見ると額面どおりとはなっていません(下表参照)。重点4分野の一つ「少子・高齢化への対応」では、5000億円を再配分したことになっていますが、そのうちの約半分は、従来からの「児童扶養手当」(2600億円)の手直しをカウントしたり、「科学技術・教育・ITの推進」では、特殊法人(研究・開発法人)へのお金の出し方を出資金から補助金に変更(4400億円)した分を含めています。また、公共投資の事業別シェアもほとんど従来と変わらず、抜本的な見直しとは程遠い内容です。
<予算の組み替えを要求>
わが国経済は、月を追うごとに悪化する失業率や昨年史上2番目の倒産件数を記録するなど厳しい状況に陥っています。政府の平成14年度予算案では、経済再生とセーフティネットに資する予算とはなり得ていません。景気回復の実現と雇用を中心としたセーフティネット強化のための歳出見直しや消費拡大につながる住宅ローン等の政策減税の実施など、予算の組み替えを強く求めてまいります。
<14年度予算案>
| 歳入 |
14年度予算案 |
13年度予算
(当初 ) |
| 税収 |
46.8 |
50.7 |
| その他収入 |
4.4 |
3.6 |
国債発行
(借金) |
30.0
(国債依存36.9%) |
28.3
(国債依存34.3%) |
| 計 |
81.2 |
82.6 |
| 歳出 |
14年度予算案 |
13年度予算
(当初 ) |
国債費
(元利返済) |
16.7 |
17.2 |
| 地方交付税等 |
17.0 |
16.8 |
| 一般歳出 |
47.5 |
48.6 |
| 計 |
81.2 |
82.6 |
<重点分野2兆円の再配分(計2.7兆円)>
| 重点分野 |
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| 少子・高齢化への対応 |
5000 |
児童扶養手当
2640 |
| 科学技術・教育・ITの推進 |
9000 |
特殊法人への補助金
4400 |
| 都市機能の再生・高度化 |
6000 |
交通連携推進事業
2700 |
| 環境に配慮した地域の活性化 |
7000 |
統合補助金の拡充
2300 |
(2月中旬記)
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