新内閣は一刻も早く政策転換を

<最後まで問題先送りの森政権>
 森総理の辞意表明以降、長きにわたり政治の機能停止状態が続きました。その間にも我が国経済は、より一層不況感が強まり、国民の不安はますます募りました。森内閣は、4月6日に「緊急経済対策」を打ち出しましたが、その景気浮揚効果は疑問であり、また、その実行も新内閣にお任せという有様で、最後まで 問題先送り政権 に終わりました。

<新内閣の課題は経済再生と雇用対策>
 さて、新内閣の最初の課題は、小渕政権と森政権がとり続けた、バラマキ財政と経済構造改革先送り路線から政策転換できるのか、そして、森政権が作りっぱなしで終わった「緊急経済対策」を、より実効性の上がるものに見直しできるかどうかであります。
 新内閣に求められていることは、古い経済構造の延命や後追いの雇用対策ではなく、経済構造改革による強い経済の再生と先手の雇用対策であります。
 経済構造改革を推し進めるための施策としては、例えば、今後成長が期待される分野の思い切った規制緩和による経済活動の活発化、新規事業・ベンチャー企業を支援するため、創業後5年間の法人課税免除やそれらの企業に投資する個人投資家への優遇税制の拡充、ヒトゲノム、IT、ナノ・テクノロジー、新エネルギーなどといった先端研究分野の研究開発投資への積極的支援などが必要だと思います。
 それと同時に、経済構造改革の結果生じる雇用問題に対しては、まじめに働いている人達の生活を守り、再チャレンジできる万全のセーフティネットを予め用意し、社会不安を解消しなければなりません。緊急措置として、雇用保険の失業手当給付期間が過ぎても職に就けない人への生活支援金支給や新たな職業にチャレンジするためにかかる教育訓練費用に十分な助成を行うことが必須です。
 こうした施策を講じながら、先送りされてきた不良債権の一気解決を図り、金融システムを健全化させるのです。具体的には、まず、金融機関に対し厳格な資産査定と十分な引き当てをさせる。また、税金による資本注入を受けた金融機関の不良債権処理については、借り手企業の再建が確実な場合に限り、債権放棄(=借金の棒引き)を認めるなど厳格なルール運用をすべきです。と同時に、貸し手、借り手双方の責任を明確にすることも必要です。
 もはや日本経済をよみがえらせる道は、経済構造改革の断行しか残されていません。新政権が、経済構造改革への不退転の覚悟を持っているのかどうか、徹底した論戦を挑んでいきます。

(4月中旬記)