人に対する投資による雇用対策が必要

 今日、景気回復のためには、抜本的な経済構造改革が急務となっています。産業構造の変化により、企業が淘汰されることは、いつの時代でも避けて通れないことです。中長期的には、新規成長分野に多くの企業が参入し、雇用が創出されることで雇用が安定することが期待されます。しかし、我が国の状況は深刻であり、一刻も早い抜本的な経済構造改革が求められています。例えば金融機関が抱える不良債権の抜本処理等を行えば、再建見込のない企業が倒産することは避けて通れません。その結果、現在でも4%台後半という異常なレベルで高止まりを続けている失業率が一時的に急上昇する可能性があります。そのような状況に対し、政治の果たすべき役割は、まじめに働いている人たちの生活と再チャレンジへの万全の支援策を明示し、社会不安を解消し安心して働ける環境をつくることです。こうした社会的セーフティネットの整備なくして、個人消費の拡大や景気回復は望めるはずもなく、日本経済の再生の道も遠くなってしまいます。
 具体的には、現行の雇用保険制度の枠外に、2年程度の時限措置で、万全のセーフティネットを構築することです。企業倒産などで失業した人に対し、再就職に向けた職業訓練費用の助成を十分行うとともに、雇用保険の失業給付が終了しても就職できない人に対し、生活支援金を支給することが考えられます。
 公共事業で取りあえずの雇用対策というのは、もう終わりにして「人に対する投資」を行い、労働力の質の向上に資金を投入すべきであると考えます。

(4月上旬記)