無関心ではいられない参院選挙制度改正

 臨時国会は、冒頭から参院比例選への「非拘束名簿方式」導入をめぐり異常事態となりました。私たちがこの制度に反対する理由は、(1)久世前金融再生委員長が比例の名簿順位を確保するために企業から党費の肩代わりを受けていたことを選挙制度が悪いからだと問題をすり替えたこと (2)全国を走り回る過酷な選挙運動と莫大な費用がかかる「旧全国区=残酷区・銭酷区」の復活になること (3) 個人の得票が所属政党の得票にもカウントされ、有名人の得票が他の候補への「横流し」になることからです。
 結局、この制度は、自民党がその金権体質を隠すためと、先の衆院選で政党名を書く比例区の得票が小選挙区より800万票も少なかったため、参院選での敗北を恐れ、自分たちに有利な選挙制度にしようとするものなのです。時の政権党が、勝手に多数の論理だけで選挙制度を変更するようなことをしたら、民主主義が崩壊してしまいます。民意を反映して公正・公平な政治を行うためにも選挙制度は重要であり、幅広く国民のコンセンサスを得て進めなければなりません。皆さんにとっても、選挙制度は無関心ではいられない身近な問題なのです。是非いっしょに考えていただきたいと思います。


参議院選挙制度改悪は、民主主義の危機

<余裕がなくなった自民党>
今回の参院比例区の選挙制度を変える与党の「公職選挙法改正案」提出からの動きを国対委員長として折衝に当たった当事者からみていると、与党側もかなり追いつめられていると感じました。我々野党が国会審議再開に向けての打開案を提案したにもかかわらず、自民党側に全く妥協の余地がありませんでした。その一つは、前回の衆院選で自民党は、政党名を書く比例区の得票が個人名を書く小選挙区より800万票も少なかったため、このままでは次の参院選で敗北しかねないことを恐れ、党利党略と批判されることも覚悟の上で強引に推し進めたことです。もう一つは、連立の弊害だと思います。最近の国会運営は、自民党が連立与党内の政策調整にエネルギーを使い果たし、国会では、野党の意見に耳を傾ける余裕がなく、国会は法案を通すための儀式と化しています。これでは、数の力がすべてになり、議会制民主主義とは名ばかりものとなってしまいます。

<民意を反映できる選挙制度と国民の意思表示を>
 私は、数の力をバックに政権を持つ側が、民主主義の根幹となる選挙制度というルールを野党との十分な議論をせずに、自分たちに有利な制度に勝手に変えようとすれば、民主主義が崩壊すると思います。民意を反映して公正・公平な政治を行うためにも選挙制度は大変重要で、与党側の理屈だけで変えるべきものではないのです。皆さんにとっても選挙制度は無関心ではいられない、身近な問題として是非いっしょに考えていただきたいと思います。
 一方で、長野県知事選の結果は、これからの政治の流れを占う意味で示唆に富んだものでした。長年の県庁OBによる県政の閉塞感と組織選挙・締め付けに対し、反発と変革を求めた県民の勝利は、魅力ある政策を掲げれば有権者はきちんと審判を下すということを示しました。私たち民主党も国民本位の政策実現に向け、全力で取り組んでまいりますので、ご支援よろしくお願いいたします。

(10月中旬記)